私たちがエゴを放棄しない限り、神は私たちの重荷を引き受けてはくださらない。
あるとき、ラクシュミー女神と至高者ナーラーヤナとがヴァイクンタにいらっしゃったが、ナーラーヤナがにわかに立ち上がられた。
彼の足をさすっていたラクシュミーが、
『主よ、どこにおいでになるのでございますか』
と問われると、ナーラーヤナが、
『私の信者の一人がたいそう危ない目にあっている。助けてやらなければならない』
とお答えになった。
こう言いながら彼は出て行かれたのだが、すぐに戻っていらっしゃった。
ラクシュミーが、
『主よ、なぜこんなに早くお帰りになったのでございますか』
と問われると、ナーラーヤナは微笑しておっしゃった。
『この信者は私への愛に心を奪われて道を歩いていた。
数人の洗濯夫が草の上に着物を干していたのだが、信者はその着物の上を歩いてしまった。これを見た洗濯夫たちは男を追いかけ、持っている棒で打とうとした。それで私は彼を守るために急いで外に出たのだ。』
そして、
『それなのになぜすぐに帰っていらっしゃったのでございますか』
というラクシュミーの問いに、ナーラーヤナは笑って、
『信者が自分で、彼らに投げつけようとしてレンガを拾うのを見たのだよ。(みな笑う)それだから戻ってきたのだ』とおっしゃった。
――「ラーマクリシュナの福音」より
あるとき、ラクシュミー女神と至高者ナーラーヤナとがヴァイクンタにいらっしゃったが、ナーラーヤナがにわかに立ち上がられた。
彼の足をさすっていたラクシュミーが、
『主よ、どこにおいでになるのでございますか』
と問われると、ナーラーヤナが、
『私の信者の一人がたいそう危ない目にあっている。助けてやらなければならない』
とお答えになった。
こう言いながら彼は出て行かれたのだが、すぐに戻っていらっしゃった。
ラクシュミーが、
『主よ、なぜこんなに早くお帰りになったのでございますか』
と問われると、ナーラーヤナは微笑しておっしゃった。
『この信者は私への愛に心を奪われて道を歩いていた。
数人の洗濯夫が草の上に着物を干していたのだが、信者はその着物の上を歩いてしまった。これを見た洗濯夫たちは男を追いかけ、持っている棒で打とうとした。それで私は彼を守るために急いで外に出たのだ。』
そして、
『それなのになぜすぐに帰っていらっしゃったのでございますか』
というラクシュミーの問いに、ナーラーヤナは笑って、
『信者が自分で、彼らに投げつけようとしてレンガを拾うのを見たのだよ。(みな笑う)それだから戻ってきたのだ』とおっしゃった。
――「ラーマクリシュナの福音」より