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2016年4月9日土曜日

マントラとは?効果と意味と解説


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マントラの意味とは


マントラ(mantora)とは呪文・真言の事である。日本にも「ことだま」という言葉があるように、言葉には「いのち」がある。

マントラの意味は「心を安定させ、適切な効果を生じさせるもので、「オーム」という聖音や般若心経の最後の部分「羯諦羯諦(ギャーテーギャーテー)・・」もマントラである。

マントラの反復調唱(念誦)がジャパ(japa)という。このマントラはジャバ(念誦)という作法と結びついており、”ジャバ・ヨーガ”というのは神の名をくり返し唱えることによる<神>との霊交である。また、チベットのタントラ仏教でも、ジャパの修習は大きな位置を占めている。



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もっともインドではマントラは、霊的指導者(グル)から授けられるもので、授かったマントラでないと効果がないとも言われる。

マントラを唱えることの効果


ジャバは非常に効果があるのだが、修習の第一の条件は、長い期間行なわれなければならないということである。一定期間休まず行えば、
  • 「マントラを絶えず唱えることによって、心の一部がそれに繋がれる。それはちょうど、命綱を腰に巻き、もう一方の端を外部の杭に固定して、穴の中へ降りて行くようなものだ。そうしておけば、何かの危険に出くわしても、ロープをちょっとゆするだけで引き上げてもらうことができる。 」
  •  「通常は心と体があなたを限定しているわけだが、無限の何かを抱き続けるよって、自分を縛っている有限のものから少しずつ、抜け出して超えるのだ。そうすることですべて除かれ、あなたの道は平たんになる
  • 安らかになって、自分の中の美しいものに気づく 。
(出典:インテグラル・ヨーガ)
と説かれている。

「オーム」はマントラすべての基


マントラの効果もそれぞれ異なるが、それらすべての基になるのが「オーム〈AUM〉」である。オームが基となる種なのであり、宇宙の音、ヴァイブレーションの大本である。西洋では「アーメン」。仏教では「阿吽(あうん)」と言われる。

『聖書』は、”はじめにことばありき。ことばは神とと主にあり。ことばは神なりき”といい、インドの古代聖典「ヴェーダ」は”ブラフマン(梵)の名はオームである。オームはブラフマンそのものである”と言っている。

AUMの唱えかた

Aは、口を開くだけで出る音である。この音は、舌の付け根の喉の位置で生まれる。次に舌と口蓋の聞を通って唇の方に進む。そのときUつまりかウが生まれる。そして唇を閉じると、Mが生まれる。

したがって、

  • 発生がA
  • 持続がU、
  • 終止がM

ジャパというのは低い声でマントラを繰り返して唱える作法で、108の珠をつらねた念珠をつまぐりながら唱えてゆく。ヨーガなどでもその作法は割合に詳しく規定されていて、初めは低音で唱えるが、後には声をだんだん消して行って、内心の念の方へ移るとか、唱えている問もマントラの意味を念じ続けていなければならないとかいうおきてがある。

次に効果の高いと言われるマントラを紹介します。


1.最も神聖なマントラ「ガヤトリーマントラ」とその効果



この曲はNamasteの「Magical Healing Mantras」を使っています。
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インドで最も有名なマントラ、Gayatri Mantra ガヤトリーマントラです。

Om
Bhur Bhuvah Svaha
Tat Savitur Varenyam
Bhargo Devasya Dhimahi
Dhiyo yonah Prachodayat
ガヤトリーマントラは、インドでは最も神聖で強力でマントラと言われています。その効果は、

  • 病を癒し、霊的進化に有効
  • 偉大な霊的目標に到達する
  • 無限の力を秘めている
  • 知性が研ぎ澄まされる
  • 記憶力が鋭くなることで、物事の見通す力が付く
  • 耐えがたい逆境にあるとき、助けとなる
  • 結果、人はあらゆるものに精妙なもの(神)を理解する
◎効果の高い時間は、シヴァーナンダによると、朝の3時から6時
◎唱える回数は最低2万4千回

【マントラ】
オーム ブフー ブヴァハ スワハ
タット サヴィトゥル ヴァレーニャン
バルゴー デーヴァシャ ディーマヒ
ディヨー ヨー ナハ プラチョーダヤート

Om
Bhur Bhuvah Svaha
Tat Savitur Varenyam
Bhargo Devasya Dhimahi
Dhiyo yonah Prachodayat

2.カリの時代において最良のマントラで­ある「マハー・マントラ」



西洋や世界中でも有名なマントラ。「ハレー・クリシュナ・ハレー・ラーマ」と讃える「マハー・マントラ」。神の御名(みな)がもつ功徳の大きさは、様々な経典で記されている。

  • 悪を破壊する
  • 耐え難い罪から解放される
  • 人生の究極の目的に到達する
  • 「神の御名の朗唱は身体と心の両方を浄める。神の御名の力を深く信じて、かれを瞑想せよ。(ブラフマーナンダ)」
【マントラ】
ハレー・クリシュナ・ハレー・クリシュナ
クリシュナ・クリシュナ・ハレー・ハレー
ハレー・ラーマ・ハレー・ラーマ
ラーマ・ラーマ・ハレー・ハレー

Hare Krishna Hare Krishna
Krishna Krishna Hare Hare
Hare Rama Hare Rama
Rama Rama Hare Hare

"Mahamantra Meltdown" by Krishna Das

関連記事:神のみ名の力

3.ハリ・オーム・タット・サット



ハリオームタットサットは、ヨーガの最高哲学である、究極の真理を現すマントラと言われています。ハリはヴィシュヌ神を表す言葉で、「ハリオーム タット サット」は「ビシュヌ神は究極の真理」という。

ハリ:ヴィシュヌ神
オーム:ブラフマン
タット:それ
サット:実在

【マントラ】
オーム サッチターナンダ パラブラフマ
プルショーッタマ パラマートマ 
シュリーバガヴァティ サメータ
シュリーバガヴァティ ナマハ
ハリオーム タット サット
ハリオーム タット サット
ハリオーム タット サット
ハリオーム タット サット
ハリオーム タット サット
ハリオーム タット サット

オーム 絶対の実在・智慧・至福である至高のブラフマンよ
最上の真我、至高の魂よ
輝ける至高者と、常に共にあれますように
輝ける至高者に帰依し奉ります
主よ、あなただけが実在です
主よ、あなただけが実在です
主よ、あなただけが実在です
主よ、あなただけが実在です

4.ガテー ガテー パーラー・ガテー パーラー・サンガテー ボーディー スヴァーハー


すべての苦悩からの解放をするマントラ般若心経(Heart Sutra)

ガテー! ガテー! パーラー・ガテー! パーラー・サンガテー! ボーディ! スヴァーハー!!は日本でも有名な般若心経(はんにゃしんぎょう)の一番重要な部分、マントラである。「般若心経(Heart Sutra)」というのは。「ボサツの心臓を説きあかしたお経」という意味で、このマントラの元はサンスクリット語である。日本の仏教、中国、チベット密教でも大変ご利益がある経典として重要視されている。

般若心経の構成は、


(1)お経の名前
(2)序文
(3)般若(智慧)の内容
(4)マントラ

で、(3)般若(智慧)の内容について、ヨーガの佐保田鶴治氏は、

「空の説明がなされている。一般にこの部分がこのお経の中心と考えられていて、先生方はここの部分の説明に力こぶを入れて、縦横無尽に解説されるのであるが、それは見当違いも甚しいといわなければならない。この部分は大乗仏教一般にとっては大切な理論の展開といえようが、心経が書かれたそもそものねらいはここにあるのでは無い。空の理論を展開するのは金剛般若経あたりの役目であって、今さらこんなちっぽけなお経を説く必要がどこにあろうか(出典:ヨーガの宗教理念)」

と書かれている。よって、本当に重要なのはマントラ部分だという。

『故知般若波羅密多、是大神咒、是大神咒、是大神咒、是無等等是咒、能除一切苦、真実不虚故、般若波羅密多咒、即説咒日。
掲帝、掲帝、波羅掲帝、波羅僧掲帝、菩提僧莎訶
般若心経』

<意味>
「かような次第であるから、おんみは次のことを知らなければならない。般若波羅密多は偉大なるマントラであり、偉大なる咒法のマントラであり、至上のマントラであり、比類なきマントラであって、すべての苦悩を消し去り、いささかも偽りをふくまないものであるから真理である
この般若波羅密多に関するマントラを説くと次の如くである。

ガテー! ガテー! パーラー・ガテー! パーラー・サンガテー! ボーディ! スヴァーハー!!
gate gate pāragate pārasaṃgate bodhi svāhā

〈至りたもうた尊妃、至りたもうた尊妃、彼岸に至りたもうた尊妃、彼岸に至り終られた菩提ボサツ様 わが捧げものわが献げものをご嘉納あれ!〉

チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマの解釈によれば、
「ゴーゴー、越えて行く、完全に超えて行く、と悟りの中で自分自身を確立する」

最後に


「 スヴァーハー」というのは、インドでは神にお供物を捧げるときの合図の掛け声であるから、ヨーガのマントラにしろ、仏教のマントラにしろ、土台に神への帰依があって唱えるから効果があると思われる。

関連記事:瞑想とは

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