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2014年3月14日金曜日

集中と熟考

ああ、信仰心厚き天女よ、おまえたちがダルマを修めようと考えるなら、集中と熟考をおこなうべきである。
外界の出来事を放棄することは、おまえたちの飾り。

ああ、外的世界のとらわれからの救済を、心にとめておくがよい。
沈着と注意深さによって、平穏にあらねばならぬ。
栄光とは、心と言葉が同じであること。
栄光とは、多くの行為の放棄。

おまえたちの心を乱す、不愉快な状況に会うならば、自らを見張って油断せず、己を諭せ
「怒りの危険はすぐそこにやってきている」と。

心を動かす富と遭遇するとき、自らを見張って油断せず、「愛著の危険がやってくる」と、自らを統御しなさい。

感情を害する、無礼な言葉を耳にすることがあれば、自らを見張って油断せず、己に気づかせよ。
不快な響きは幻聴に過ぎぬ」と。

仲間と交際するときは、己を注意深く見張って、自らに諭せよ。
嫉妬心を心に起こさせるな」と。

奉仕や布施に精進するときは、用心して己に諭せよ。
心せよ、うぬぼれが心の内に生じないように」と。

常に、あらゆる方法で、自らを見張り、常に、内在する邪悪な思いに打ち勝とうとつとめよ。
日常の行為の中で、いかなるものに遭遇しようとも、空と幻という本性について熟考しなければならぬ。

ここに幾百人の聖者や学者が集おうともこれ以上のことを語ることはできないであろう。
あなた方、皆に幸福と繁栄がありますように。
あなた方、皆の心が喜びに満ちて、ダルマの修行に精進できますように。


―ミラレパ「ミラレーパと鳩」より

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